この生きにくい世界で

それでも人生は、自分の選択でより良くできる。

「自分の人生」を生きるために大切にしたい価値観

先日、援助職に関する本を読んでいて、「援助関係の土台となる普遍的な価値観」の記述があったのですが、「これって援助職に限らず、すべての人にとっても、土台として持っていても良い価値観なのでは」と思ったので記事にまとめました。

 

この記事では、

・人生をより良く生きるためにはどんな価値観を持っていると良いのだろう?

・どういう価値観のもとで生きていけば良いのだろう?

・生きる上で、どんなことを大切にしていけば良いだろう?

 

と悩んでいる方に、ぜひ読んで頂きたい内容です。

ぜひ最後までご覧ください。

 

参考書はこちらです↓

https://www.amazon.co.jp/%E5%BF%83%E7%90%86%E6%8F%B4%E5%8A%A9%E3%81%AE%E5%B0%82%E9%96%80%E8%81%B7%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB-%E8%87%A8%E5%BA%8A%E5%BF%83%E7%90%86%E5%A3%AB%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%BBPSW%E3%82%92%E7%9B%AE%E6%8C%87%E3%81%99%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88-%E8%87%A8%E5%BA%8A%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC-%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%A3/dp/4772408223/ref=sr_1_1?adgrpid=1321615612563752&dib=eyJ2IjoiMSJ9.qLFXg7uDv4LcJ5TNkM-nLpr9GSmtiv32h5T_WvIAlSSKBim4rt4am1yzi7ZuPZ9t1MLr7xlWJ6YIgk8_rCdr5QZFmohTh7J9p7ogFUG1GVwKv7HHQFmtHIZ1gcdb9oZuPajHWwDmm8u7mTuZHoT8Dg.MBX4icZ_fqTEDP05ceE8yDAr-D-Sq-PIAIz-Ytb8EgM&dib_tag=se&hvadid=82601217425717&hvbmt=bb&hvdev=c&hvlocphy=140189&hvnetw=o&hvqmt=b&hvtargid=kwd-82602374545651%3Aloc-96&hydadcr=3636_13843434&jp-ad-ap=0&keywords=%E5%BF%83%E7%90%86%E6%8F%B4%E5%8A%A9%E3%81%AE%E5%B0%82%E9%96%80%E8%81%B7%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB&mcid=704753a6f43d3cb2832ddcedc6b387ca&msclkid=a6ef1c60239b11e2013674dacf39e405&qid=1757080756&sr=8-1

 

 

「援助関係の土台となる普遍的な価値観」とは?

 

まず、援助者にとっての土台となる普遍的な価値観とはどのようなものでしょうか?以下に並べてみます。

  • 自分の行動に責任を取る

  • ストレスに対処する方法を身につける

  • 愛情を与え、受け取る力を育てる

  • 他者の気持ちに配慮する

  • 人生の目的をもつ

  • 正直である

  • 自分の価値を感じる

  • 健康によい習慣を実践する

 

「なんだか、その通りだなぁ」と読んでて思いました。

本来は専門職に求められる姿勢としてまとめられたものですが、「これは誰にでも当てはまる、生きるための土台ではないか」と思いました。

 

なにより健全でバランスが良い考え方です。アセスメントに用いられる、生物心理社会モデル(BPSモデル)に即していると言えます。

 

健康に良い習慣を実践する→身体

自分の価値を感じる→心

ストレスに対処する方法を身につける→心

他者の気持ちに配慮する→社会

愛情を与え、受け取る力を身につける→社会

 

どれも私たちが社会で「健全」に生きていく上で必要な要素です。

 

次に、私たちが知っておくべき価値観、生き方の部分について見ていきます。

 


生き方を「見直しながら生きる」ということ

援助職がクライエントに伝えるべき価値観のひとつとして、
「自分の生き方を見直しつつ生きることは、何もしないで生きるより望ましい」
と書かれていました。

人生について真剣に考える機会を持たない人は多いと思います。
「面倒だ」「必要ない」と言う人もいるでしょう。

でも、一度きりの人生で、流されるままにただ生きるよりも、ときに立ち止まり、
「自分はどう生きたいのか?」を見直すことには大きな意味があると私は思っています。

 


運命に流されるだけの存在ではない

二つ目の価値観は、
「人間は運命の犠牲者ではなく、意識して努力すれば人生を大きく変えられる」
という前提です。

世の中は理不尽なことだらけで、努力が報われないこともあるし、どうにもならない出来事に翻弄されることもあります。

それでも、私たちはその犠牲者ではない。「変えられる部分がある」と信じたい。
そう思えるからこそ、舵を握りながら生きていくことができるのだと思いたいです。

 


自分で決定するということ

そして最後に大切なのが、
「自分で決定すること」です。

自分で決定するとは、自分自身のために選択し、その結果の責任を自分で引き受けること。
これを他人に委ねてしまうと、人生はいつまでも「誰か任せ」のままです。
不満や後悔ばかりが積み重なり、「自分の人生を生きている」という実感は得られません。

一方で、自分の意志で選んだことなら、結果がどうであっても受け入れやすいです。
何より「自分で決めた」という事実そのものに誇りを持てるはずです。

逆に、他人目線で選んだことは、うまくいかなければ他人のせいにしたり、自分を責めたりしがちです。
そんな生き方から抜け出すためにも、自分で選び、自分で責任を持つという姿勢が欠かせないと思っています。

 


おわりに

援助職の価値観として語られてきたことは、結局のところ私たち全員に通じる普遍的な生き方の指針だと感じています。

特にわたしは、自分で決定していくことが特に大事だと思っています。

繰り返しになりますが、自分で決定するとは、自分自身のために選択し、その結果の責任を自分で引き受けることです

これを大切にできれば、たとえ小さな一歩でも「自分の人生を生きている」という実感に近づけるのではないでしょうか。

 

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対人援助における”価値観”の果たす役割

最近、援助者の価値観が援助の方向性に大きく影響を及ぼすんだなということを痛感しております。

特に障害福祉においての支援は、支援者の価値観が色濃く出やすいです。

なぜなら、障がいの程度や特徴は十人十色。それをどう捉えてどう支援していくかは支援者の経験と知識の裁量と言えます。また、利用者との向き合い方、付き合い方、伴走の仕方、ルールや規範といった枠組みをどう組むかというのは支援者の価値観に大きく左右されます。

 

最近読んだ「心理援助の専門家になるために」という本の中に、援助活動において価値観の果たす役割、という章がありました。

今回は、そこで特にためになったなというところを抜粋してお話していきます。

 

参考

心理援助の専門家になるために:臨床心理士・カウンセラー・PSWを目指す人の基本テキスト、マリアンコーリィ、ジェラルドコーリィ、金剛出版、2004

 

 

価値観を提示することvs押し付けること

価値観を必要に応じて”提示”することと、”押し付ける”ことには違いがあります。

根底の価値観として、

どの価値観を取り入れ、どの価値観を修正し、あるいは放棄し、どの方向に自らの人生を導くかを選択する最終的な責任はクライアント自身にあります。

Patterson(1989)はクライアントに何かを吹き込んだり、特定の価値体系や人生観を教え込もうとしたりすることに反対しています。

 

以下抜粋です。

・人々は普遍的な価値基準を共有しているが、個人はそれぞれ独特な存在であるのだから、価値観もまたその人独自のものである。

多くの情報から取捨選択して自らの人生観を形成するのは、本人の責任である。

・通常、人は、たった一つの情報源から倫理の体系や規定を一気に取り入れることはしない

 

援助職をしていると、どうしても「こうなって欲しい」「それはやめた方がいいんじゃ、、」とこちらの価値観で物を見てしまいます。

ですが、そこで相手をそのように導こうとするのではなく、相手の価値観を整理し客観的に物事を見ていくこと、その中で必要であれば適切な情報や意見を添えること、その上で最終的な選択をするのはクライアント自身となります。

相手の選択を尊重することのできる支援者になりたいなと思う一節でした。

 

また、価値観を提示することについて、Pattersonはこうも述べています。

クライアントが望んだ場合、援助者が自ら価値観を明らかにすることが必要です。また、援助者が望ましいと判断した場合にも、自らの価値観を相手に知らせても良いとPattersonは述べています。

相手の選択や判断は尊重し信頼しつつも、

相手が求めていたり、何か相手のためになりそうな場面であれば、提示していくことも必要そうです。その場合は、一方的に言うのではなく、”対話”を意識して、

「私は~~思うけど、○○さんはどう思う?」と相手の感性や思考を尊重する姿勢が求められると思います。

 

自らの価値観を持ち込まずに援助をすることが可能なのか?

上記の問いについて、本にはこう記されています。

援助者が中立な態度を保ち、自らの価値観を専門的関係から切り離して考えることはほとんど不可能であるというのが私たちの見解です。

無理に中立的態度を取ろうとすることは、かえって望ましくないと考えます。

援助専門職は、適切と思われる機会をとらえて、自らの価値観を率直に表現することが重要となります。

 

価値観は必ず影響してしまうものとして捉えておくことが良いようです。

まずは、援助者が自分はどのような価値観を持っていて、それがどう援助に影響をしているのか、または援助中にどう影響したかが分かることが大事だと思います。

 

援助者の取るべき態度について

では、援助者はどのような態度や姿勢でいれば良いのでしょうか。そのことについてもまとめられています。

援助専門職の仕事は、クライアントが自分の価値観を明確化するのを助けることです。クライアントが、自分自身によって、また周囲の人々にとってどうすることが一番よいのかを考え、その結果として最も良い選択ができるように援助することが援助専門職の取るべき態度です。

 

また、双方の価値観の違いについてもこう記されています。

援助者が価値観に関して開かれた態度を取り、クライアントと自由に価値観について話し合うことが重要であるBergin(1991)

クライアントに合わせて、必要であれば価値観について積極的に話し合う選択を取ることも必要とのことです。

対人援助において、お互いの価値観が異なるのは当然のことです。

だからといって、「これはダメだ」「それは良くない(または良い)」と援助者の枠組みから見た視点で評価をするのではなく、相手との価値観の違いを模索する中で、

・相手の価値観が明確になる

・自己理解や他者理解、そして受容につながる

・他者との関係で安心感を感じながら自分の意見を言えるようになる

 

そういったところに繋がると良いのではないかなと読んでて感じました。

 

さいごに

いかがだったでしょうか?

注意していても、援助をしていると「こうするべき!」と自分の価値観をベースに物事を見てしまいがちです。

そのような自分の価値観から来るココロや考えを、客観的に捉えたうえで、「ではどうするか?」と自問できるようにすることが援助者には求められるのかなと思いました。

皆さんはいかがだったでしょうか?

 

最後までご覧下さりありがとうございました!

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ではまたお会いしましょう!

 

【脳の電池切れ?】脳の酷使による「虚脱状態」とは?

「午後になると途端にぼーっとしてしまう」
「さっきまで集中出来ていたのに、今は全く頭が働かない」

「急に睡魔が襲ってくる」

そんな状態に心当たりはありませんか?

 

今回は、精神科や心理学の分野でも見られる「虚脱状態」について、医学的な視点を交えてわかりやすくまとめました。

特に「脳の使いすぎ」によるエネルギーの枯渇が背景にあるケースを中心に、原因・予防・回復方法をご紹介します。


虚脱状態とは?

医学・心理学の領域で使われる「虚脱」とは、心と体のエネルギーが急激に枯渇して、思考・感情・意欲などの活動が一時的に止まってしまう状態を指します。

例えるなら、「脳も心も完全に電池切れになってしまったような状態」です。

主な症状

  • ぼーっとして思考が止まる

  • 感情の動きがなくなる

  • 何もやる気が出ない

  • 動き出すのに強い抵抗感がある

  • 無力感と疲労感だけが強い

うつ状態と似ていますが、虚脱は主に急激な脳の過労や一時的なエネルギー切れが原因と言えます

 


脳酷使による虚脱のメカニズム

現代社会では、知らず知らず脳を酷使してしまう場面が多いです:

  • 長時間の緊張や集中状態

  • 感情労働(対人支援、接客、教育など)

  • 完璧主義的な思考や作業の繰り返し

 

このような状況が続くと、次のようなことが脳内で起こります:

  1. 脳のエネルギー源(グルコースや酸素)の枯渇

  2. 神経伝達物質ドーパミンノルアドレナリンなど)の減少

  3. 神経伝達効率の低下 → 情報処理力の急落

  4. 防衛反応として「思考・感情のシャットダウン(虚脱)」が起きる

ここで重要なのは、「意志の弱さ」や「気の持ちよう」の問題ではないということ。
これは、脳の“生理的限界”が引き起こす自然な防衛反応なのです。

 


虚脱状態を予防するには?

予防のポイントは「エネルギーの枯渇を避けること」。脳を長時間酷使しない工夫が大切です。

予防のための具体策

  • ポモドーロ・テクニックの活用
     25分作業+5分休憩を1セットにし、定期的に脳を休める

  • シングルタスクを意識する
     マルチタスクを避け、一つひとつ集中してこなす

  • 「完璧主義」を手放す
     100点ではなく80点を目指す習慣を

  • 感情のケア
     気持ちを言語化し、溜め込まずに整理する

  • 栄養補給を意識する
     脳の燃料となる糖質や、エネルギー代謝に関与するビタミンB群を意識して摂取する


虚脱状態に陥ったときの対処法

「がんばって立ち直ろう!」というのは逆効果です。
脳が「これ以上無理」とブレーキをかけているときは、“がんばらない”ことが最大の回復法になります。

回復のためのステップ

① 情報を断ち、完全に脳を休ませる

  • スマホ・PCを完全にオフ

  • 情報インプットを断つ

  • 静かな場所で目を閉じる

→ 脳への負荷を「ゼロ」に近づけることが最初の一歩。

② 体の緊張をゆるめる

  • 深い呼吸(4秒吸って、8秒吐く)

  • 軽いストレッチや散歩

  • ゆっくりお風呂に浸かる(副交感神経を優位に)

→ 体が緩むと、自然と脳もリラックスに向かいます。

③ 血糖値を安定させる

  • おにぎり・バナナ・ナッツ類など、軽めの糖質とミネラル補給

  • ※お菓子など高GI食品を大量に摂ると、血糖値の乱高下で逆効果!

④ 完全な「回復日」を許す

  • 「今日は休む」と割り切る

  • 何もしないことに罪悪感を抱かない

  • 自然の中でぼーっとするのも効果的

「休むことを許す」ことが、脳の回復スイッチを入れる最短ルートです。


【まとめ】

  • 「虚脱状態」は、脳の酷使による生理的な限界反応

  • 「頑張り続けるほど、抜け出せなくなる」ので要注意

  • 対策のカギは、脳と体への刺激を最小限にすること

  • 予防には、休憩・情報制限・感情の整理・栄養補給が重要


 

つい「がんばらないと」と思ってしまう現代人ほど、知らず知らずのうちに虚脱に近づいてしまうものです。
時には「頑張らない練習」も、自分を守る大切な習慣です。

 

いかがだったでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました!

またお会いしましょう^^

 

リワーク施設には“選び方”がある!あなたに合ったリワーク施設を紹介します

メンタル不調で休職している方にとってリワークでの復職支援は、スムーズな社会復帰と職場定着に不可欠です。
しかし、どの施設を選んでも良いという訳ではありません。

 

実は、リワーク施設は全国に3600か所以上も!あると言われています。
実際にリワークで調べると、リワークと打ち出しているものもあれば、就労移行支援と書かれているものもあったり、
「どの施設を選べば良いの?」と迷われる方が非常に多いです。

 

そこで今回は、実際にリワーク施設で働いている私が、
リワーク施設の種類(医療系/行政系/福祉系/企業内EAPなど)ごとの特徴や比較ポイント、選び方のコツをご紹介していきます!


 

1. 【安心と信頼重視】医療系リワークとは?

◆ざっくり説明

精神科・心療内科が提供するプログラムで、「治療と復職準備を並行する」形式です。ちなみに私が所属しているリワークもここの部類に入ります。

◆強み

  • 医師・臨床心理職ほか専門体制:医学的視点で復職可否を判断し、段階的復帰をサポート。

  • 健康保険+自立支援医療制度の併用で、1日あたり600〜3,000円程度に抑えられる

医療系リワークの利点としては、何といっても専門性が高いところです。
職員は公認心理師や看護師等、専門職で固めているところが多く、医師とも連携が取れるので、まだ体調が安定していない時からでも通所の日数や時間を医師とも相談して決めることができます。
体調や疾病による配慮も職員間で共有されるので、理解があり安心です。

また専門職にてプログラムが提供されているので、その質は高いと言えるでしょう。個人的な相談にもプロにのってもらうことが出来るのは心強いと思います。

◆注意点

  • 職場との連携が薄い

  • 他の施設と比べてお金がかかる

医療系のリワークでは、医療機関扱いとなります。
そのため、個人情報の守秘義務に気を使っているところが多く、
原則として“本人の同意がない限り”職場と情報を共有できません。

もちろん、職場から情報や意見を求められた際は、本人の同意のもと、
意見書を書いたり、配慮事項を伝えたり、といった情報提供などは行いますが、
医療機関のポリシーとして「職場との直接連携は行わない」としているところもあります(守秘義務の徹底、トラブル防止のため)。

そのため、面談の同席や人事とのやりとりの支援など、リワーク職員の直接的な介入がないところも多いでしょう。(実際に私が働いているところは、企業との直接的な連携は行っておりません。)


2. 【完全無料で安心】行政系リワークとは?

◆ざっくり説明

都道府県の地域障害者職業センターが実施。いわゆる“職リハリワーク”で、無料で使えて、復職フォローも手厚いのが特徴のリワークです。

◆強み

  • 費用完全無料(公務員は対象外)。

  • 主治医・企業・支援者との三者合意の復帰設計で、復帰に向けた調整がスムーズ。

  • ジョブコーチ派遣+三者連携+模擬作業+復職後フォローの四位一体体制で支えが厚い

◆注意点

  • 人気施設ゆえ待ち時間が長く、プログラム期間(12〜16週)の変更は難しい場合あり

  • 医療者不在のため、精神ケアが限定的。

  • プログラムは作業系が多い(ピッキングや封筒詰めなど)

職リハでは、まず一番に無料で受けられるのが大きな強みでしょう。
その分人気があるため、待ち時間や期間の変更が難しく、短期間での復職を見越しての利用となります。

ただし、復職へのフォローは行政が運営しているため手厚いと言われています。
職場との面談の仲介だけではなく、段階的な復職に向けて職場、主治医、本人を交えての面談や、復職後もジョブコーチや相談体制が整っていて定着率や職リハの評価も高めです。(定着率80〜90%(ジョブコーチ利用後6ヶ月)https://www.city.urasoe.lg.jp/doc/609e88073d59ae2434c00643/file_contents/q2k4vk000002eueo.pdf?utm_source=chatgpt.com

しかし、作業系のプログラムが多く、12~16週の職リハプログラムのうち、作業中心の時間は週の50〜60%程度という施設が多い印象です。

リワークプログラムとは | 日本うつ病リワーク協会リワークプログラムとは うつ病などで休職する方の職場へのリワークプログラムの詳細を一般社団法人日本うつ病リワーク協会HPにて説明しています。うつ病 utsu-rework.org  

もともとそのような仕事に就いていた方には、復職を見越したプログラムとして良いかもしれませんが、専門職の方や営業・開発等の全く異なるジャンルの職場で働いていた方にとっては、合う合わない分かれるかと思います。


3. 【実践と定着重視】福祉系リワークとは?

◆ざっくり説明

就労移行支援事業所が提供するリワークで、公的補助を受け、就労定着までサポートしてくれる施設です。

◆強み

  • 復職後の定着支援まで対応:職場復帰後も定期相談・同行支援あり

  • 料金も所得や自治体助成により1割負担〜実質無料

  • プログラムの柔軟性:ビジネススキルやコミュニケーション訓練など内容が多彩。

◆注意点

  • 施設によって実績・プログラムの質にバラつきがあるため、事前確認が重要。

  • 医療ケアの専門性は医療系には劣る。

福祉系のリワークは施設によって本当に多彩です。
運動プログラムが多い施設もあれば、プログラムや復職後の支援が充実しているところもあり、福祉系リワークでも専門職を配置しているところも存在します。
お近くの施設を調べて実際に行ってみるのが良いでしょう。


4. 【職場との連携重視】企業内・EAP系リワークとは?

◆ざっくり説明

企業がEAPなどを通じて外部/内部に設けているリワークで、「企業風土に沿った支援が可能」です。

◆強み

  • 職場復帰に即した個別性のある支援が可能

  • 基本無料(企業負担)

◆注意点

  • 制度が企業ごとに差があり、質にばらつきあり。

  • プライバシーの懸念

企業内リワークは、復職対象者の職務・職場環境が明確であるため、復職準備が具体的に設計できるのが特徴です。上司・産業医・人事部と連携し、実務に即したシミュレーションやトライアル勤務など、段階的な復職準備も行えたりします。休職に至った原因も具体的に振り返りやすいです。

しかし一方で、医療系・行政系リワークに比べ、心理教育・作業訓練・集団ワーク・模擬就労などの実践的リハビリが乏しいことがあります。
特に中小企業やEAP外注先の選定によっては、「面談と勤務再開スケジュール調整のみ」で終わってしまう例もあるようです。


5. 選ぶときに確認すべき10項目

① 自宅+施設の交通利便

通いやすさは継続のカギ。リワークは週3〜5日、数ヶ月通うのが一般的。電車で1時間以上かかる場合、疲労や不安の蓄積がリワーク継続や復職準備に支障をきたすことがあります。なるべく片道30前後の施設を目安にすると良いでしょう。


②企業連携の度合い

三者面談やケース会議があるかは重要なポイントです。リワークは「本人だけの問題」ではなく、主治医、職場(人事・産業医など)と連携して「戻れる環境」を整えることが鍵になります。定期的な情報共有がある施設は、職場復帰成功率も高い傾向があります。


③ 支援実績や復職成功率の公開

客観的な復職実績が公開されているかどうかは、施設の信頼性を測る一つの指標になります。成功率70~90%以上の施設では、支援ノウハウが蓄積されており、プログラムの質も高いことが多いです。ホームページやパンフレット、説明会で確認してみましょう。


④ プログラム実施時間/柔軟性

施設によっては「9:30~15:00の固定型」もあれば、「短時間から段階的に増やす柔軟型」もあります。現在の体調・回復段階に応じた通所形態を提供してくれる施設を選びましょう。朝がつらい方は午前開始が遅めの施設を選ぶのも有効です。


⑤ 自己負担上限・制度による割引有無

職リハと企業内リワークでは無料で受けられますが、医療系や福祉系リワークではお金がかかる場合があります。
医療系では「健康保険+自立支援医療制度」、福祉系では「就労移行支援の利用者負担軽減」制度が適応できますが、施設ごとに違うので、事前に見積もりを出してもらいましょう。


⑥ 復職後の定着支援の有無と期間

リワークのゴールは“復職”ではなく、「定着」です。
復職後も定期的な面談や相談を継続できる施設は、再休職リスクを下げる大きな支えになります。


⑦ 医療専門職在籍の有無

医療リワークだけでなく、福祉系や行政系にも臨床心理士公認心理師・看護師などが関与しているかは重要。精神状態の変化に早期に気づき、医師との連携につなげやすいだけではなく、プログラムや支援の質が高い場合が多いです。「体調の波がある方」「より深く心理教育や振り返りを行いたい」という方には医療職の関与が多い施設が望ましいです。


⑧ 職場向け報告書や参加者フィードバックの提供体制

復職前に企業に提出する報告書のサポートがあるかどうかは要確認です。個人で書くのは難しい内容(例:復職可否、業務配慮事項)を、支援員が整理してまとめてくれる施設もあります。また、通所期間中のフィードバックを定期的にくれるかも安心材料になります。


⑨ 従業員/協力企業の評判やレビュー

ネットのクチコミ、SNSの体験談、あるいは紹介してくれた産業医・主治医からの意見などを集めておきましょう。


⑩ 自社就業規則上の復職支援制度との整合性

企業によっては、「リワーク参加証明書の提出」や「復職判定会議」が義務づけられていることがあります。会社の就業規則や復職ルールに照らして、必要な報告・書類をサポートしてくれる施設を選ぶことで、復職プロセスが円滑になります。

6. 【まとめ】

いかがでしたでしょうか?
リワーク施設には、医療/行政/福祉/企業系の4タイプがあります。
また施設によっても提供しているプログラムや支援が異なるため、まずはお近くの施設から調べて、あとは実際に見学に行ってみることを強くおすすめします。
支援内容や条件が合っていても、雰囲気や人が合わない場合もあります。実際に見てみるのが一番です。

休職という期間だからこそ、得られるものがあると思っています。
人生の節目ともなり得るその貴重な期間だからこそ、あなたに合った施設を見つけていただけたらなと思っています。

最後までご覧下さりありがとうございました!

ややこしい障がい福祉サービスについて解説

障害者の支援サービスと聞くと、

就労移行支援、就労継続支援事業A型・B型、自立生活援助など、、

名前も似てるし、たくさんあって良く分からないですよね。

 

今回は、障害福祉サービスの中で、精神疾患や発達障がい、知的障がいをお持ちの方々を対象に、

  • 自立を目指していきたい人、
  • 就労をしたい人
  • 安定した生活や仕事を継続したい人

が利用できる障がい者支援サービスについて紹介をしていきます。

 

 

障がい福祉サービスの概要

まず、障がい福祉サービスは以下のような種類と分類になっています。

厚生労働省 障害福祉サービスの利用について

 

この中で、上記でお伝えした

精神疾患や発達障がい、知的障がいをお持ちの方で

  • 自立したい
  • 一人暮らしをしているが生活習慣や生活を安定させたい
  • 就労したい、仕事を安定させたい

方が関係してくるサービスは、「訓練等給付」になります。

 

訓練等給付のサービスについて

では、訓練等給付には何があるのでしょうか。

全部で6種類あります。

今回はAさんという仮の事例を用意して使えるサービスを考えていきましょう。

 

Aさんを例に障害福祉サービスを見てみる

Aさんは双極性障害により入院生活を送りました。

体調も安定し、退院の話になりましたが、Aさんは実家暮らしから一人暮らしをしたいと考えていました。

この場合、いきなり一人暮らしが不安である方は

グループホーム(共同生活援助)を選択することができます。

 

グループホームについて

 

これは、生活支援員の援助を受けながら、シェアハウスのような形で生活できる場です。一軒家タイプかアパートメントタイプかで選べるのでAさんの生活の希望に沿って選ぶことができます。

ここでは、支援員の方と生活や体調で困ったことを相談しながら、かつ同じ入居者の方との交流もできるので、孤立や孤独感を感じにくく安定して準一人暮らしの生活を送ることができます。

 

グループホームについては過去の記事で紹介していますので、良かったら参照してください。

 

nacosupport.hatenablog.com

 

 

グループホームでの過ごし方として、

平日は自立に向けた訓練が受けられる施設へ通所します。簡単な作業や仕事、プログラムの受講といった本人の希望に合わせて施設を選ぶことができます。

この時選べる施設が

  • 自立訓練
  • 就労継続支援A型・B型
  • 就労移行支援

になります。

 

自立訓練とは

自立訓練とは大きく機能訓練と生活訓練に分かれます。

機能訓練とは、主に身体障がいのある方が受けるリハビリのようなものです。

生活訓練とは、安定した生活が送れるように様々なプログラムが用意されており、自立に向けた学校のようなものです。

以下に例を挙げておきます。(利害関係はありません)

いちきゅうリワーク|杉並区荻窪の自立訓練(生活訓練)事業所

ミライワーク広島・川崎 | 自立訓練・リワークプログラム・ひきこもり・職場復帰

このような感じで様々な支援を受けることができます。(いちきゅうリワークより抜粋)

他にも訪問型や宿泊型等もあるようです。

以下のサイトが詳しくまとめられていたので紹介します。

自立訓練(生活訓練)とは?対象者と利用期間、事業所の種類やカリキュラムを解説 – 株式会社Kaien – 強みを活かした就労移行支援・自立訓練(生活訓練)

 

就労継続支援A型・B型とは?

これは、一般就労が難しい方に働く場を提供しているところで、バイトのようなところとも言えます。

A型は施設と雇用契約を結び、支援を受けながらも一般雇用に近い形で作業をします。そのため最低賃金はもらえるようになっています。

B型は雇用契約を結ばない代わりに、体調や能力に合わせて柔軟に働くことができます。工賃という形でもらえる額は非常に少なく、軽作業や農作業などの内容が多いですが、ステップアップとしては良いでしょう。

東京都が作成しているサイトで就労継続支援事務所が検索できます。

shogaisha-shuro.com

 

就労移行支援とは

就労移行支援とは、一般就職を希望としている方の支援事務所です。

利用期間は最長2年間で、(状況に応じて延長可能)
支援内容としては
- 職業訓練(パソコンスキル、ビジネスマナーなど)
- コミュニケーション訓練(対人関係のスキル向上)
- 職場体験・実習(実際の企業で働く経験を積む)
- 就職活動サポート(履歴書作成、面接練習、求人紹介)
- 就職後の定着支援(職場での悩み相談やフォロー)

など就労に特化した内容となっています。

 

自立した後の支援として

Aさんはグループホームでの居住支援と通所支援を経て、一人暮らしすることになりました。ですが、いきなり一人暮らしをするのは不安です。そこで使えるのが

自立生活援助です。

 

自立生活援助とは

 

これは一人暮らしをしている障がい者の方に生活全般の支援をしてくれるサービスとなっています。

支援内容は、
- 定期的な訪問(生活状況の確認、助言)
- 電話相談(困ったときにすぐ相談できる)
- 関係機関との連携(病院や役所との調整)
- 金銭管理や家事のアドバイス(家賃や公共料金の支払い、掃除・洗濯など)
- 緊急時の対応(体調不良やトラブル時のサポート)等となっています。

 

詳しくは過去の記事を参照ください。

 

nacosupport.hatenablog.com

 

また、実際に就労したAさんは就労定着支援を受けています。

 

就労定着支援とは

これは、就労移行支援や就労継続支援を利用して一般企業に就職した障害のある方を対象にしています。

最長3年間(就職後6か月経過後から利用可能)です。

支援内容としては

- 職場での悩み相談(人間関係や業務の困りごとを解決)
- 生活リズムの調整(睡眠・食事・通勤の安定化)
- 企業との連携(職場環境の調整や業務の適応支援)
- 体調管理のサポート(健康維持のためのアドバイス)等になります。

 

下記のサイトも参照ください。

就労定着支援とは?支援期間や対象者・要件について簡単に解説 – マイナーリーグ

 

まとめ

以上いかがでしたでしょうか?

障がい福祉支援はさまざまなサービスがあり、施設によっても特色が異なるなど複雑になっています。サービスを受けるには、市区町村の障害福祉課で「障害福祉サービス受給者証」を取得する必要がありますので、
自分に合った支援を探している方は、市区町村や担当のワーカーさんなど、福祉サービスの窓口へ相談してみましょう。

 

 

 

地域若者サポートステーションご存知ですか?働くことに悩むあなたに届けたい場所

こんにちは。
今回は、「地域若者サポートステーション」という支援機関についてご紹介したいと思います。

 

「仕事に就きたいけど、自分に何が向いているのかわからない」

「働いたことがあるけど、うまくいかなくて自信がなくなった」

「人間関係に疲れて、職場に行けなくなった」

「ブランクが長くて、今さらどうやって就職活動を始めればいいのかわからない」

そんなとき、あなたのそばで寄り添いながら、一緒に考えてくれる場所が

「地域若者サポートステーション(通称:サポステ)」です。

 

この記事では、サポステとはどんな場所なのか、どんなサポートが受けられるのか、どんな人におすすめなのか、利用方法や費用についてまで、わかりやすくまとめてみました。

少しでも気になっている方、あるいはご家族やご友人が働くことに悩んでいるという方も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

 

 

 

サポステってどんなところ?


地域若者サポートステーション(以下、サポステ)は、厚生労働省の委託事業として、各地域に設置されている就労支援の拠点です。
対象は、働くことに悩みを抱える15歳〜49歳の若者。就職活動がうまくいかない、長く仕事に就いていない、進路に迷っている……といった方たちが、社会に一歩踏み出すためのサポートを受けられる場所です。

全国各地に設置されており、お住まいの地域の近くにも、きっとサポステがあります。

 

 

どんなサポートが受けられるの?


サポステで受けられるサポートは、思っている以上に幅広いです。主な支援内容をいくつかご紹介します。

 

1. 個別相談(キャリアカウンセリング)


まずは、専任のスタッフとの面談を通して、今の状況や悩みを整理していきます。
どんな仕事が向いているか、何に不安を感じているのか、一緒に言語化していくことで、次の一歩が見えやすくなります。

「話を聞いてもらうだけでも気持ちが軽くなった」と感じる方も多いようです。

 

2. 就労に向けたセミナー・講座


・ビジネスマナー
・履歴書・職務経歴書の書き方
・面接の練習
・自己理解を深めるワーク

 

など、実践的な講座がたくさん用意されています。
「社会人としての基本って何?」というところから学べるので、初めての就職にもブランクがある方にもぴったりです。

 

3. 職場体験(職場実習)


いきなり就職するのが不安という方には、企業での職場体験も用意されています。
体験の前には事前研修やサポートがあるので安心。実際の職場で「自分にもできることがある」と実感できるチャンスです。

 

4. 就職活動のサポート


求人の探し方、応募書類の添削、面接の同行など、就職活動を全面的にサポートしてくれます。
一人ではなかなか動けなかった方も、「一緒にやってくれる人がいる」と思うだけで心強いですよね。

 

5. 保護者向け相談


「子どもが働けずにいるけれど、どう支えたらいいのかわからない」という保護者の方に向けた相談も行われています。
家族にとっても、頼れる場所があるのは大きな安心につながります。

 

どんな人が利用してるの?


サポステは、特定の事情がある人だけの場所ではありません。
たとえば……

 

  • 学校を卒業してから、なかなか仕事に就けていない
  • アルバイトしか経験がないけど、正社員になりたい
  • 発達障がいやメンタルの不調があって、自信が持てない
  • 職場での人間関係につまずいて、転職活動に踏み出せない
  • フリーター、ひきこもり状態から抜け出したい

といったさまざまな背景を持った方が利用しています。
「こんなことで相談していいのかな?」と不安になるかもしれませんが、同じような思いや悩みを持つ人がたくさん通っています。

 

どうやって利用するの?


利用はとても簡単です。まずは、電話やホームページから初回相談の予約をします。
その後、スタッフと1対1の面談を行い、今後の支援内容を一緒に決めていきます。

「いきなり電話するのは緊張するな……」という方は、メールやオンラインフォームでの問い合わせも可能なところが多いです。
最近では、オンライン面談やセミナーを実施しているサポステも増えてきていますので、外出が難しい方も利用しやすくなっています。

 

利用料はかかるの?


サポステの利用は 基本的にすべて無料 です。

カウンセリングやセミナー、職場体験、就職支援など、充実したサポートがすべて無料で受けられるのは、本当にありがたいことですよね。
(※一部、職場体験時の交通費や食事代などは自己負担になる場合があります)

 

最後に:あなたの「自立」と「働く」を応援してくれる場所


「働くことに悩んでいる」と一言で言っても、その背景には本当にさまざまな事情や気持ちがあると思います。

自信を失っていたり、誰にも相談できなかったり、何から始めればいいのかもわからなかったり。
でも、そんなときに「一緒に考えるよ」と言ってくれる人や環境があると、次の一歩を踏み出せるようになると思います。

就職だけがゴールではなく、「自分らしく働く」ための準備期間を支えてくれる場所です。

もし、少しでも「気になるな」と思ったら、ぜひお近くのサポステを検索してみてください。

参考リンク


厚生労働省「地域若者サポートステーション」公式ページ

サポステ[地域若者サポートステーション]

東京都の支援を見つけることができます

サポートを探す|東京都 若者をサポートするポータルサイト「若ぽた+」

 

「受容」とは何か?②ー辛い過去を受け入れて前を向くためにー

前回の続きです。

もしあなたにとてもじゃないけど受け入れられそうもない出来事が起こったら、どうしますか?そのような過去を受容して前を向くための考え方を心理学、哲学の視点から紹介していきます。

受容=「割り切る」ことではない

「受容」と聞くと、「割り切って考えること」だと思う方もいるのではないでしょうか。

ですがそれだと、やるせない思いや悲しくて辛い気持ちが、ないがしろにされてしまいます。まるでその気持ちを無視して見えないところに押しやる感じです。

割り切ろうとすればするほど、自分の気持ちがないがしろにされて、余計に虚しくなったり、辛くなったりしてしまいます。

 

受容とは、割り切ることではなく、

「その出来事を含めて、自分の人生を新たに創ること」を考えることが、真の受容につながると考えられます。

 

哲学者キルケゴールの絶望の捉え方

キルケゴールは、「死に至る病」という著書で、絶望にはいくつかの段階があると説いています。分かりやすく整理すると、以下の3つです。

① 自分が絶望していることに気づいていない(無意識の絶望)

「なんとなく生きづらいけど、まあこんなもんかな」と思っている状態。

・毎日仕事に追われているけど、「こんなもんだよね」と流されている。

・自分の本当の気持ちを押し殺しているけど、それに気づいていない。

 

この状態では、自分が絶望していることすら分かっていないので、一見普通に見えるけど、内面では少しずつ自己を見失っています。

 

② 自分が絶望していることに気づいている(意識的な絶望)


「自分はこのままでいいのか?」と疑問を持ち、苦しみ始める状態。

 

・「本当はもっとやりたいことがあるのに、自分は何をやってるんだろう」と悩む。

・「自分は価値のない人間だ」「こんな人生に意味はあるのか」と思い始める。

 

ここでは、自分が絶望していることに気づいているので、苦しい。でも、ここから抜け出すこともできます。

 

③ 自分になりたくない(自己拒絶の絶望)


「自分なんていらない」と思ってしまう最も深い絶望。

・「こんな自分なんていなくなればいい」

・「こんな人生、何の意味があるのか?」

これは、自分を拒絶すること=自己の喪失であり、

キルケゴールはこれこそが「本当の死」だと考えました。

 

絶望は悪いもの?

キルケゴールの名言にこのようなものがあります。

自らの挫折の中に信仰を持つ者は

自らの勝利を見出す

【高校生のための西洋思想】キルケゴール#18

キルケゴールは絶望を悪いものだとは思っていないようです。

「絶望」は確かに苦しみを伴うものですが、それは単なる不幸ではなく、

むしろ自己を深く探求し、成長するための試練と位置づけられます。

 

絶望を乗り越えるには?

キルケゴールの考え方を借りると、

「絶望」はつらいものだけど、「より良い生き方を探すチャンス」でもあるのです。

受容とは「絶望しないこと」ではなく、

「絶望と向き合う力をつけること」

「自分にとって本当に大事なものを見つけ、自分らしく生きること」

だと考えられます。

 

まとめ

過去の受容について今回はキルケゴールの考え方をもとに書いてきました。

受容とは割り切るものではなく、

「その出来事を含めて、自分の人生を新たに創ること」です。

絶望は辛いものですが、自分自身をより深く知り、成長するきっかけにもなります。同じように辛い過去も、そこから何かしらの意味を得て糧にしていくことが受容するということになるのではないでしょうか。

 

最後までご覧くださりありがとうございました!

次回は過去の受容について心理学的視点から解説していきます。

よろしかったらまた見に来ていただけると嬉しいです。

 

ではまたお会いしましょう!